衛生警報:ヨーロッパでアフリカ豚熱の新たな発生、養豚業界に懸念広がる
- BMD International
- 7月8日
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ヨーロッパでは、アフリカ豚熱(ASF)の感染が再び拡大しており、養豚業に深刻な影響を与え、農産物貿易における警戒レベルが引き上げられています。ポーランドでは、主要な港湾都市グダニスクからわずか50kmのポメラニア県で、今年最初の商業用農場での感染が確認されました。
この新たな感染例は、2024年に同地域で確認された2件の事例に加わるもので、ポメラニア県がウイルスに対して最も脆弱な地域の一つであることが明らかになっています。
季節性と感染拡大の要因
2014年にポーランドで初めてアフリカ豚熱が確認されて以来、夏季の間に感染が増加する傾向が見られています。地元の保健当局によると、食品や藁などの物資の輸送が主な感染経路の一つとされています。
2024年のこれまでに、ポーランド国内で2,300頭以上のイノシシが感染しており、年間で4,000頭に達する可能性もあります。さらに、商業用・自家用を問わず44の養豚場で感染が確認されており、業界の安定に直接的な脅威をもたらしています。
ドイツで新たな変異株の可能性
ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州では、複数のイノシシの死骸が発見されたことで警戒が強まりました。フリードリッヒ・レフラー研究所による調査では、今回検出されたウイルスのゲノムが、これまでにドイツで報告された株とは一致しないことが判明し、新たな変異株の出現が疑われています。
興味深いことに、この新しいウイルス株は、2023年にイタリア南部カラブリア州で確認されたものにより近い特徴を示しており、今回の感染は従来のウイルス移動経路によるものではなく、別の経路から持ち込まれた可能性があると考えられています。
潜在的リスクと予防措置
専門メディア『Top Agrar』によると、以前に6件の感染が確認された地域で、新たに3頭のイノシシの死骸が発見されており、現在は検査中とのことです。
BMDインターナショナルトレーディンググループとして、私たちは農食品分野のパートナーに対して、信頼できる情報の提供に引き続き努めてまいります。特に感染リスクが高まる夏季には、養豚業界のすべての関係者に対し、バイオセキュリティ対策の強化を強く推奨します。